2017年12月31日日曜日

職場が移転して会社を辞めた。これって自己都合?

会社の場所が移転して、通勤距離がすごく遠くなったので、会社を辞めた。そんなこともあります。この場合の離職理由は「自己都合」になります。

でも、パート勤務の主婦で家族をおいて単身赴任なんてわけにいかないし、まして引っ越しも無理だったし。

でもなんだか納得いかないなあ。

職場が移転して会社を辞めた。これって己都合?


失業保険のもらい方 イメージ
出典:ぱくたそ

【知っとこう!】自己都合にも種類がある、会社が移転した、バスの時間が変わったのは私のせいじゃない!


会社が移転して、家から遠くなった。通うのが大変になったので離職した。離職票が届いたら「自己都合」退職になっていた。なんだか納得いかない。

自己都合にも類があります


自己都合にも、いくつか理由があります。
移転で通勤が困難になった、こんな場合は「正当な理由による自己都合」という離職理由になる可能性があります。
「本当はやめたくなかったのに辞めざるを得なくなった、でも会社都合とも言えないから自己都合です。」という状態の離職ですね。

これを特定理由離職者といいます。

例えば30日を超える病気治療、妊娠、出産育児、夫の転勤による離職など、自己都合で辞めた場合にも、条件に当てはまるならば、自己都合の3か月の給付制限にならずに支給が開始されることがあります。
  • 妊娠、出産、育児等による離職
  • 事業所の移転により通勤困難になった
  • 結婚に伴う住所変更

などが自己都合から特定理由求職者になります。
特定理由求職者も、支給される日数は、一般求職者と同じになります。

正当な理由による自己都合だと業保険はどうなるの?


正当な理由による自己都合の条件に当てはまる場合は、自己都合退職の「3か月間の給付制限」がなくなります。したがってすぐに雇用保険の支給が始まります。もし、事業所の移転によって仕事を辞めることになった場合は、雇用保険の申し込みにハローワークに行ったときに、移転による退職であることを話してください。


どのくらいの離だと正当な自己都合の対象になるの?


会社の所在地の交通事情などによって基準が違うことがありますので、ハローワークで相談してみてください。

例えば、通勤時間が片道2時間以上かかるようになった、事業所の場所が30km以上離れた所に移転した、などという場合は、対象になる可能性があります。

移転した会社の距離などによっては、失業保険の支給日数が増える場合がありますので、ハローワークで話してみてください。


通勤方法がなくなった!社に行けない!?


会社の移転以外にも、通勤のために使っていた、鉄道やバスが廃止になった、運行時間が変わったという理由で離職した場合も、正当な自己都合となって3か月の給付制限なしに失業保険の支給が始まる場合があります。

この場合も、会社のせいでもないし、あなたのせいでもないですから、単純な自己都合とはならないわけです。

【知っとこう!】会社の移転、通勤のための公共交通機関の廃止は、運行時間の変更の場合は、正当な自己都合になって、給付制限なしに支給が始まる可能性があります。もちろんパート勤務の場合も同じです。





※失業保険は正確には、「雇用保険の失業給付」となりますが、
一般的に「失業保険」と呼ばれますので、
「失業保険」と表記させていただいています。

【加筆】2018.07
 

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